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フランスの全ての地方で確認されたようにラングドック・ルーション地方の2003年もまた灼熱のヴィンテージとなりました。
気候条件の分析に移る前に、ラングドック地方のブドウは温暖な気候や水分ストレスに慣れていた為、北の産地では見られなかったバランスの取れた成熟を迎えた事を覚えておいてください。
2002年の秋から2003年の冬にかけて例年を上回る雨が降りました。10月にはモンペリエでひと月の210mmを超える降水量が観測され、雨は11月には一旦収まりましたが12月に戻ってきます。
このときの日照時間は410時間を超える快適なものでした。冬の初めにもこの地域の例年とは異なり、海抜95cmを超える場所では雨が計測されています。この2つのシーズンに観測された大量の雨によってとりわけ灼熱になった夏の間、ブドウの上質な成熟を十分に助ける量の水分が確保されました。
2003年の春は例年とは異なる気温で急速にスタートし、ブドウの生育サイクルもそれ同様勢い良くスタートを切ります。夏に入ると日陰でも40℃を超える猛烈な暑さにかわりますが、収穫に至るまでにブドウを素晴らしく健康かつ完璧な成熟まで導きます。
この年に出来たワインは他のヴィンテージにはないオリジナルの個性を持っています。ワインは赤ワインでは明らかに熟成させる事ができ、2003年はラングドック地方の文句なく偉大なヴィンテージということができるでしょう。
ルーション地方でも”猛暑”はかなり強かったですが海から近い恩恵を受けてバランスが取れていただけでなく、ピレネー・オリアンタル県もトラモンターヌ、カニグナン、エスパーニュ、ルヴァン、北、そしてナルボンヌから吹く風の恩恵を受けてこの気候を楽しみました。
ブドウには異常な程フレッシュさが感じられ、完璧に酸度が維持されていました。そのためルーションもラングドック地方同様に他のフランスの産地に比べて素晴らしくバランスが取れています。
ルーション地方の2003年も素晴らしいヴィンテージです。